篠栗四国八十八ヶ所

理事長だより  第三十三回 「篠栗四国八十八ヶ所」

 

 2017年5月の走行距離は151kmでした。少し盛り返しました。

 

篠栗町といえば、八十八ヶ所参り。子供の頃にはお遍路姿の方々をよく見かけていました。私も小学生の時に金剛杖を持って親に連れられてお参りしている写真が残っています・・・記憶にはありませんが。篠栗四国八十八ヶ所は、1835年(天保6年)に四国参拝後に篠栗に立ち寄った尼僧慈忍が、疫病の苦難に苦しむ村人のために弘法大使様にお縋りしたことからその基礎が築かれたそうです。その頃すでに泯江堂は篠栗の地で医業を開業しており、この頃は四世 三野原文亮興基が42歳、その四男 玄曻一徳が10歳の時です。地域の医療機関として、その当時疫病に対してどのように立ち向かったのか・・・まだ病原菌なんて発見されていない頃のことですし、尼僧慈忍が訪れた時に村は静まり返っていて、誰も外に出歩かなかったとのことで、それぐらいしか打つ手はなかったのかもしれません。

最近、篠栗八十八ヶ所参拝マラソンというのがあることを知りました。50kmほどの距離を1日で走って参拝するそうです。過酷ですね!私も歳を重ねて、改めてお参りしたいとの思いもあり、ランニングを兼ねて参拝を決意しました。数名の賛同者と共に、南蔵院で納経帳を購入して、いざ出発です。梅雨入り宣言はされていました。この日は晴天で気温も上がりましたが、湿度は高くなく爽快でした。三野原病院を出発地点として、まずは南蔵院までなだらかな登りを4kmほど走りました。

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一緒に参拝した面々。お遍路姿とは程遠いですが・・・

参拝の順序は、
1番→45番→60番→31番→3番→2番→56番→22番→55番→53番→7番→80番→59番→30番→57番→78番→52番→17番→67番→77番→39番→19番
22ヶ所を参拝しました。

14kmほどの距離で山の中を4時間ほどさまよいました。56番を参拝した後、「休み休みで楽だね」・・・と話していた矢先、22番への登りの階段と山道が過酷で気持ちが折れそうになりました。しかし、ほのかに冷たい木陰の下り坂を、頭を空にして肌に風を感じながら走っている時の清々しさは、何者にも代えがたい癒しそのものでした。いたるところに色とりどりの紫陽花が咲いていて、青空とのコントラストがいつものイメージと異なって新鮮に感じられました。お寺さんでは冷たい麦茶を振舞っていただきありがたかったです。時間を作って、なんとか今年中に回りきりたい・・そう思う今日この頃です。

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紫陽花の花は干からびてる?・・・いい天気でした。