ファスティング(断食)旅館 若杉屋 体験記。

ここ篠栗町でファスティング(断食)ができる施設があるのをご存知でしょうか?
年末年始で食べ過ぎ気味なのが気になっていたので、体験してみようかなと軽い気持ちで申し込みました。ファスティング旅館 若杉屋は荒田高原にある旅館です。旅館とはいえ、内装も新しく、おしゃれな雰囲気に改装されていました。

1日目は、体重測定、カウンセリングがあり、最初のフルーツ酵素ドリンクをいただきます。ブルーベリージュースを薄くした感じでしたが、この時点で、昨夜の夕食を最後に食事をとっていなかったので、とても美味しく感じました。
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フルーツ酵素ドリンクとお塩

2日目の夜まではフルーツ酵素ドリンク以外は、お白湯かお水、ノンカフェインのハーブティ、それと“お塩”しか口にすることはできないこと。
また、ドリンクの時間の合間に、森林セラピー、ハンモックセラピー、写経、ストレッチポールなど、様々なプログラムが組んであり、プログラムは自由参加で、ファスティング中は眠くなることが多く、自室で休んでも構わないとのことでした。正直、最後までたどり着けるのかしらと不安でいっぱいでした。
森林セラピーはとても心地よく、久しぶりに森の中で心を開放し、気持ちのリフレッシュができたと思います。
とりわけハンモックセラピーはお気に入りで、包まれる安心感と揺れる心地よさがとても気持ちよかったです。滞在中、空いた時間にハンモックで揺られながら、うとうとしたり、ライブラリーから借りてきた本を読んだりと、とても癒されました。
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ハンモックセラピー

写経も初めての体験でしたが、薄く書いてある文字を筆ペンでなぞるもので、簡単にでき、そして見栄えもなかなかのものでした。帰りに近くのお寺に奉納し、家族の健康を祈願できて大満足。

最終日の3日目には回復食をいただき、篠栗町の代表的な観光名所でもある、八十八カ所参りのお作法を学び、近くの札所にお参りをして、ファスティング体験が終了しました。

終わってみると、空腹感はあるものの、我慢できないほどではなく、すがすがしい達成感を感じることができました。ファスティングをすると、味覚が研ぎ澄まされるということですが、ファスティング後、最初に口にした重湯は「苦いなぁ」とちょっとがっかり。ただ、いままで食べていたものの味が濃く感じるようになりました。また、2日間くらいは食べなくても平気なんだという自信(?)がつき、空腹を楽しめるようになった気がします。仕事や家族に振り回されがちな日常を離れ、自分だけのための時間を過ごすことは、自分を見つめなおすきっかけにもなり、忘れていたものを取り戻したような感覚です。

薬剤科科長 大原宏子